【第8回:成功したコングロマリッドは多角化に必要な資金をどこから調達しているのか?】

今までのコラムでは、コングロマリットビジネスを築き上げる条件として、

・①新規事業展開がキラー経営資源の視点を備えていること

・②事業経営者の決定が正しく行われていること

・③事業経営者、後継者候補を量産できる人事システムが備わっていること

だとお伝えさせて頂きました。

今回は、成功したコングロマリットが、

新規事業を増やすために必要な資金を、どのように得ているのかにつきまして

私の直接手がけた事例を用いて述べさせて頂きます。

一般的には、コングロマリットビジネス構築の資金は以下の方法がある言われています。

私の直接手がけた50に登る事業の内、3つが同じ資金調達方法、

残りも全て同じ資金調達方法を用いています。

さて、3つの会社を設立するのに用いられた資金調達方法と、3つを除いて全ての会社を設立するのに用いられた資金調達方法は、以下のうち、どれとどれだと思われますか?

それぞれ、その方法を用いた場合の資本コストも記載しています。

この資本コストを見ないで、お金だけ調達して喜んでいる経営者が本当に多いのです。

日本政策金融公庫の中小企業経営力強化資金 年利:1.0~2.5%

銀行融資 年利0.7%~3.5%

信用保証協会 金融機関への金利+保証料0.45%~1.9%

不動産担保ローン 年利1.2%~8.75%

ビジネスローン 年利3.0%~18.0%

2社間ファクタリング 年利10%~20%

社債(少人数私募債を含む) 年利2.0%~5.0%

ベンチャーキャピタル 年利運用額の2%、キャピタルゲインの20%

日本政策金融公庫 年利1.6%~4.0%

エンジェル投資家 キャピタルゲイン

クラウドファンディング 合計支援額の10%~20%

事業拡大支援事業補助金 なし

事業から得られるCF、または、自己資金(関連会社の資金を含む) なし

日本政策金融公庫だと思われますか?

ベンチャーキャピタルだと思われますか?

社債だと思われますか?

私は、様々な経営者と話していて不思議で仕方ないことがあります。

それは、世の中の経営者の中で、自己金融で経営をすることが優秀な資金調達と思われている方が多いことです。

私の答えは、銀行融資が3社で、他は事業から得られるCF、または、自己資金です。

どうして、このような結果になるのでしょうか?

自己資金を第一選択にする理由は、

事業の立ち上げ時には、赤字スタートのケースも多いにも関わらず、

資金調達に要したコストは、事業収益を圧迫するからです。

強引な資金調達は必ず無理を来します。

事業拡大の資金は、キラー経営資源の磨き上げから得られるべきなのです。

この考え方から外れなければ、企業は高い収益性を維持した拡大し、拡大した収益で、更なる事業拡大が図れるのです。

つまり、①キラー経営資源の視点を備えていること、②事業経営者の決定を誤らないこと、③事業経営者、後継者候補を量産する人事システムが備わっていること

に続いて重要なことは、「④事業拡大の資金をキラー経営資源の磨き上げの結果として得られる資金から獲得すること」なのです。

因みに、銀行借り入れをしてまで始めた3社は、

ビル、エネルギー関連、設備をもった(ファブレスでなく)工場等、銀行借り入れ以上の利回りが獲得できる事業です。

あとは、取引先開拓で金融機関の協力が必要と考えた事業です。

このようなケースでは、銀行借り入れも有効だと思います。

大事なことだから、もう一度お伝えさせていただきます。

事業拡大の資金は、あくまでキラー経営資源の磨き上げから得られるべきなのです。

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