【第6回:2人目の恩師が展開した事業の星取り表から多角化成功の要因について考える】

今回のコラムでは、別の企業グループが実際に展開した事業の星取り表から、①キラー経営資源、②事業経営者の決定以外の成功条件について、考えて参りたいと思います。

こちらの企業グループの基幹産業は、対面形式のサービス業です。

・①対面サービスでも用いる製品を作る製造業

・②ローン会社

・③対面サービスの海外展開

・④対面サービスのオンライン版

・⑤海外医薬品通販

・⑥グループ全体の物流業

・⑦原料会社

・⑧オリジナル化粧品・オリジナル健康食品の通販

・⑨化粧品・健康食品の卸(自社企画品)

・⑩オフィスビル経営

・⑪医療機器

これらの事業のうち、一時的にでも○であった事業は、どの事業だと思われますか?

一時的という観点で申しますと、答えは、①②⑤⑥⑦⑧⑨⑩⑪です。

そして、最後まで○であり続けた事業は、②⑥⑦⑩でした。

では、なぜ、一時的にも成功していた事業が、事業としての輝きを失ってしまったのでしょうか?

これら事業のうち、①⑧⑨⑪は、事業経営者の交代ないしは退職を契機に収益性がほころびます。

そして、⑤はネット通販という産業の成熟とともに訪れた価格競争という環境変化を契機に、当初の収益性を失いました。

逆に申しますと、①⑧⑨⑪は、全て競争過多の事業でありながら、

グループ内に、優秀な事業経営者がいたからこそ、一時的にとはいえ、基幹事業と相乗効果を生み出し続けたとも言えます。

当然、②⑥⑦⑩も、グループ内に、優秀な事業経営者がいたから、最後まで、基幹事業と相乗効果を生み出し続けたのです。

では、どのような条件が備わっていれば、全ての事業で成功し続けられたと言えるのでしょうか?

世の中の産業の殆どは、競争過多の業界でしのぎを削っています。

ただし、この事業グループの事例は、優秀な事業経営者が量産できれば、複数事業展開は上手くいくという事実を、示しているとも言えます。

企業グループ内に、事業経営者、後継者候補を量産する人事システムが備わっていれば、グループ経営は最適な方向に向かうのです。

つまり、①キラー経営資源、②事業経営者の決定以外に多角化を成功させる条件とは、③事業経営者、後継者候補を量産する人事システムが備わっていることと言えます。

私のコラムでは、①②同様、③につきましても、追々、触れさせて頂きたいと思います。

次回は、一旦、ブレイクということで、グループ通算制度を活用したグループ経営最適化について、触れて参ります。

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