資産防衛はプライベートバンカーのような専門家に任せるべき。
富裕層の世界では、これも一つの”常識”とされてきました。
しかし、その専門家に資産を預けた結果、貴社も社長個人も、本当に守られてきたのでしょうか。
プライベートバンカーとは、富裕層の資産を専門に預かり、運用と保全を代行する金融のプロフェッショナルです。
では、彼らは何で稼いでいるのでしょうか。
預かった資産の残高に応じた手数料と、金融商品の販売手数料です。
資産が大きいまま、動かず、自分の管理下にあり続けること。
それこそが、彼らの収入源そのものなのです。
だからこそ、彼らは資産を売らせません。
その典型が、資産を担保に入れさせ、総資産の7割程度まで融資を実行する、という提案です。
借りた資金でさらに金融商品を買わせ、資産と負債の両方を固定化させていく仕組みです。
結果として、いざ資金が必要になった時、資産を崩すこともできず、機動的な経営判断ができなくなってしまいます。
そして、資産を固定化させるには、もう一つ条件があります。
経営者本人が、誰の意見も聞かずに、自分だけを頼ってくれる状態です。
だからこそ、番頭格の幹部社員や家族を遠ざけ、自分よりも声の大きい人間を、意図的に遠ざけていく。
まるで、信仰宗教のような構造になっていきます。
この構造は、社長の金(資産)だけでなく、人材(信頼できる幹部や家族)も、信頼そのものも、同時に瓦解させていきます。
司法が示した答え
2011年、武富士事件の最高裁判決では、贈与税を巡り、創業家が住所を海外に移すという不自然な生活設計を強いられました。
2022年のタワーマンション節税事件では、借入をしてまで資産を組み替えるという典型的な資産コンサル提案が、最高裁で否認されています。
2025年から2026年にかけては、ソニー生命・プルデンシャル生命で、完全歩合制のライフプランナーによる巨額の資金トラブルが相次いで発覚しました。
資産を専門家に預けきった結果、金も、人材も、信頼も、同時に瓦解していったのです。
私は長年、企業グループの側近として、多くの経営者の資産形成に立ち会ってまいりました。
その経験から申し上げますと、経営者にとって最大の資産とは、不動産でも金融資産でもなく、「機動的に経営判断ができる自由」です。
資産を固定化させられた経営者ほど、次の一手を打てず、事業展開のスピードを失っていきます。
これに対して、エンジェル税制は、資産を誰かに預ける制度ではありません。
自分自身が、自分の意思で、成長企業に直接出資する制度です。
資産を固定化させ、担保に入れさせ、手数料を取り続ける仲介者は存在しません。
プライベートバンカーは、ファミリーの資産だけを、その場に守ろうとします。
事業は、一歩も前に進みません。
エンジェル税制は、逆です。
ファミリーの資産と、ファミリービジネスそのものの両方を、同時に繁栄させます。
両方から繁栄させることができる制度は、私の知る限り、エンジェル税制をおいて他にありません。
そして、この制度が開く扉は、一つではありません。
ファミリーの資産を次の成長企業に託したい、投資家としてのオーナー社長。
自らの手で成長企業を興したい、起業家としての後継者や創業者。
エンジェル税制は、この両方に、同じ扉を開きます。
守るだけの資産に、未来はあるのでしょうか。
興すだけの事業に、資産の裏づけはあるのでしょうか。
答えは、どちらもノーです。
資産防衛の名のもとに、経営の土台まで明け渡してしまう前に、この違いに気づいていただきたいと思います。
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